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 来春の診療報酬改定に際し、高額療養費の基準額を下げ、特に低所得者にとって負担額が軽減されるような制度への改定を、厚労省は先の社会保障審議会医療保険部会に提出したとの報道があった。

 これは、7月1日に閣議報告された「社会保障・税一体改革成案」にその旨が記載されたことを受けてのものです。

 ただ、今年に入って初めて出てきた話ではなく、2年前の改定時にも出ていました。

 患者負担額を減らすということですから、必然的にその財源が必要です。保険制度における患者負担ですから、保険から出すのが当たり前の話です。

 ところが2年前には、保険者から「そんな金はない」と断られました。

 そうすると今度は、患者に負担を求めてきました。「患者にワンコイン程度を負担していただこう」(政府関係者)。これが「受診時定額負担制度」です。

 この考えに、診療報酬をどうするか検討する諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)の安達秀樹委員は真っ向から反論しています。「保険というものは、保険事故が起こった場合にその費用を被保険者みんなですべからく負担しましょうというもの。高額療養費も保険給付の1つであり、その財源は保険料及び公費(税金)でまかなうべきものである。それを、好きで病気やけがになったわけでもない患者に、3割負担に加えてワンコインといえども負担させるというのは、保険制度の概念を根本から覆すもの」と厳しく批判しています。「ましてや、経済的弱者である高齢者ほど、月に何度も受診しなければならない方が多く、ワンコインといえども月単位の負担額は決して少なくない」とし、必然的に受診抑制が働き、病状の悪化につながると指摘しています。

 さらに「最初は100円でも、一旦導入を認めると200円になり、500円になり、さらに1,000円、2,000円となし崩しに増額していくのがこれまでのやり方」との危惧を示し、ひいては小泉政権時に国民反対運動でつぶした「軽医療費免責制」(民間保険のように一定額までは全額被保険者負担、一定額を超えると3割負担)の考えに再びつながっていくと警鐘を鳴らしました。

 このような国の財布の口を絞る施策は厚生労働省が主体的にやっているのではなく、財務省の主導です。そして現在の総理大臣は、前財務大臣です。“財務省公認総理大臣”、“財務省の言いなり総理”とも呼ばれています。現時点では診療報酬も介護報酬もマイナスにはしない旨の発言をしていますが、社会保障費を減らしたい財務省の意向に逆らうとは考えにくいです。

 受診時定額負担制度のような国民に負担を強いる制度は、法案が提出される前に国民として反対の意思表示をしなければなりません



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2011.10.19 Wed l 個人的見解 l COM(0) TB(0) l top ▲

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