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 これまで介護サービス情報の公表制度について、いろんな掲示板等で意見を述べてきましたが、自分のブログできちんと考えをまとめたことがなかったことに最近気づき(汗)、ちょっとまとめてみることにしました。


【介護サービス情報の公表制度導入の経緯と趣旨】 ~調査研究委員会の報告書から~

 平成15年頃から介護保険制度見直しに関する議論が本格的に始まったが、その中で「利用者によるサービスの選択を実行有るものとする観点から、全ての介護サービス事業所を対象として、当該事業所が現に行っている事柄(事実)を第三者が客観的に調査・確認し、その結果の全てを定期的に開示する仕組みの導入とそのための開示情報の標準化を進める必要がある」と指摘されている。

 これを受けて(恐らく厚労省の命を受けて)、(社)シルバーサービス振興会は「介護サービス情報の公表に関する調査研究委員会」を立ち上げ、経費(国からの補助金)と時間と手間をかけて最終的にこの制度を(実質的に)作り上げたのである。


 この委員会は三層構造となっており、まず制度そのもの、骨組みを検討する本委員会、モデル事業の検証・評価を行う小委員会、そして各サービス種類ごとの調査項目を検討する各部会に分かれている。本委員会には介護給付費分科会の会長も務めてる大森 彌教授(委員長)をはじめ、いろんな大学教授、自治体職員、市民団体の代表が委員に就任している。

介護サービス情報の公表に関する調査研究委員会報告書

 そして、各サービス種類ごとの調査項目を検討する各部会に、それぞれのサービスに関する職能団体、事業者団体、あるいはそのサービス種類の事業所・施設から委員を輩出している。居宅介護支援の部会には日本介護支援専門員協会・木村会長、介護老人福祉施設の部会には全老施協の横山義弘常務理事(当時)というように。

 なるほど、こんなにくだらない調査項目は、実は我々の代表が作っていたのか。原案は厚労省が作ってたとしても、それを最終的に承認してたのは我々の代表だったのか。だから現場レベルで「こんなくだらない制度は廃止!」って訴えても、中央レベルでもう一つ盛り上がらなかったのは、そのせいだったのか?!

 日本医師会は常任理事が替わった(天本→三上)ので、先日の介護保険部会でも見直しを求める発言をされてたが、他の団体もこれに追従できるよう現場の声に敏感な役員を介護保険部会や介護給付費分科会に送り込まないといけない。

【情報の公表制度にかかる経費の問題】

 情報の公表制度には調査手数料と登録手数料があり、いずれも事業者負担となっている。上記委員会でも事業者が負担すべきと提言している。

 厚労省は本制度導入の際、手数料相当分は介護報酬に含まれてると説明した。しかし、平成18年度改定の際は、報酬は引き下げられたが?!この手数料相当分がなければもっと引き下げ幅が大きかったということか?!

 そして手数料額の算出にあたり、事前のモデル事業を参考にしたようだが、この見込みが非常に甘く必要以上に高くなり反発が大きかったため、その後無駄を省いて手数料を下げるよう通達があったのは記憶に新しいところ。ただ額は下がったとはいえ、無駄なものに無理矢理払わされてる感は強く、未だにこの制度への批判は手数料を事業者が負担することに集中している。

 しかし、問題はそこなのか?詳しくは後述するが、質の高いサービスを提供している事業所にとって宣伝になるような内容であれば、国が制度として代わりに宣伝してくれるのだから自分のところで一生懸命PRするより確実で効果的である。

【介護サービス情報の公表制度はどうあるべきか?】

 上記の研究会も指摘してるとおり、利用者がサービス事業所を選定するにあたり、事業所側の一方的な情報提供(パンフレットやホームページ)だけでなく、客観的な目で見た一定基準の情報は必要であろう。同時に、指導監査とは別の視点から見た外部の者によるサービスの質に関する評価は、事業者・従事者にとってはもちろん、利用者にとっても重要であろう。

 このような趣旨を満たすものであって、利用者がその情報を見て自分のところを選んでもらえたなら、営業や広告等の手間や費用も省け、事業者にとってはむしろ喜ぶべきものと言える面もある。そういう意味では、サービスの質向上の意識もなく、外部の者に入って欲しくないと思ってる事業者等が唱える「制度への反対意見」は、中身が全く異なったものとなる。もし厚労省をはじめ中央に届いてる「現場からの意見」が実はこっち側のものであれば由々しき事態である。


 あるべき姿に話を戻す。上記委員会も指導監査とは視点が違うという見解を示している。確かにその通りだが、サービスの実際を全く理解できず、ただ指導マニュアルと事業所の記録とを見比べるだけで的はずれな指導をしているくらいなら、記録上の調査はほどほどにしておいて、自分や自分の家族がこの事業所のサービスを受けたらという視点でサービス全体を見回し、他の事業所との比較や他の事業所の素晴らしい取り組みや工夫を伝えた上で調査結果を公表すれば、利用者のサービス選択と質の向上という趣旨に十分合致すると思うのだが。

 しかしながら、数年単位で異動を繰り返す行政職員に一定水準の調査の“質”を求めるのは現実的ではない。やはり同業者団体や利用者団体から調査員を派遣・養成する方が適切であろう。となると第三者評価でいいのだが、なぜか同委員会はこれを否定している。理由は「第三者評価とは事業者が自らの意思で任意で受診するものだから」だという。当然ながらこれは理由にならない。情報の公表制度も義務化するのだから、第三者評価を義務化すればいいだけのこと。現にグループホームなどは外部評価が義務化されているのだから。

ただ、評価項目の検討と調査員の養成は、情報の公表制度よりも高度な分、難しくなる。難しいが事業者、そして利用者のためにやらなければならない。自己防衛と自浄作用という職能団体・事業者団体の存在価値を発揮する機会である。情報の公表制度における調査項目は厚労省がリードしていったのだろうが、やはり事業者、そして利用者の観点で作成されるべき。その方が的確に利用者のサービス選択と質の向上に資するものとなるはず。

※その2に続く
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2010.06.15 Tue l 個人的見解 l COM(0) TB(0) l top ▲

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