FC2ブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- -- l スポンサー広告 l top ▲
 日本介護支援専門員協会メルマガから


●1●行政のうごき

◇社会保障審議会 介護給付費分科会◇(第58回 H20.11.14)

★今回は平成21年度介護報酬改定について、居宅系サービスと地域密着型
 サービスが議題となりました。テーマは、特定施設入居者生活介護、福
 祉用具、ケアマネジメント(居宅介護支援、介護予防支援)、短期入所
 生活介護、短期入所療養介護、居宅療養管理指導、夜間対応型訪問介護、
 小規模多機能型居宅介護と盛りだくさんです。

★さらに今回は冒頭で、10月30日に政府・与党が介護従事者の処遇改善の
 ための緊急特別対策として、平成21年度の介護報酬改定をプラス3%に
 決めたことについて(メルマガ45号参照)の説明と、委員からの発言が
 ありました。
 改定率については、三上裕司委員(日本医師会常任理事)、川合秀治委
 員(全国老人保健施設協会会長)、武久洋三委員(日本慢性期医療協会
 会長)が連名で、「介護報酬改定は、介護給付費分科会での議論を尽く
 した上で取りまとめられるものと理解しているにもかかわらず、その議
 論の最中に別次元から公然と発表された」ことに対して「分科会の設置
 意義は何か」と、その在り方を求める要望書が提出されました。

★この件に続き、議題に沿ってサービスごとの現状と課題および論点が厚
 労省より一括で説明され議論に入りましたが、冒頭の案件で紛糾したた
 め時間が大幅にずれ込み、委員はひとり1回ずつの発言となりました。

★ケアマネジメントについては、土生振興課長から、初回加算Ⅰの算定件
 数は3.5%、初回加算Ⅱは0.6%、特定事業所加算は0.6%と低い
ことや、
 収支差率が悪化し、介護支援専門員1人当たりの利用者数が大幅に減少
 している現状など、資料に沿って説明がされました。

★また、前回改定において質の向上のために更新制が導入され、研修が義
 務化・体系化されたことや、一人当たりの標準担当件数を35件に引き下
 げたことなどが示され、業務遂行に関する上で、「担当利用者数が多い」
 「ケアマネジャー本来の業務ができていない」「困難ケースへの対応に
 手間がとられる」ことなどが改善されたという調査結果が説明されまし
 た。
 ケアマネジメントプロセスについても、モニタリングやサービス担当者
 会議の開催など、自分の担当ケースに対して「ほぼ全員にできている」
 と回答した割合が過去の調査と比較して増加していることが資料に記さ
 れています。

★厚労省が提案した、ケアマネジメントの報酬・基準に関する具体的な論
 点は、次のとおりです。

 ①1人当たり担当件数が「40件」を超えると報酬が逓減する仕組みの検討。

 ②中重度者や支援困難ケースへの積極的な対応を行うほか、専門性の高
  い人材を確保し、計画的研修の実施を行っている事業所の推進を図る
  ため、特定事業所加算については、段階的に評価する仕組みにしては
  どうか。

 ③医療と介護の連携を推進・強化する観点から、入退院時調整等の業務
  の手間の評価の充実
を検討してはどうか。

 ④認知症を有する利用者に関しては、意思疎通が難しく、状態の的確な
  把握が難しいことから、ケアマネジメントプロセスにおいて手間を要
  する。また、独居高齢者も生活全体を支援するという要素が強く、家
  族からの情報も得にくいため、状態を把握するための訪問や声がけが
  より頻繁に必要となっている。このように、支援に特に手間を要する
  者に対して、検討
してはどうか。

★特定事業所加算について、土生振興課長からは、「段階的にステップア
 ップをして、よりよい事業所になってもらうため、要件を見直ししては
 どうかということ」と、説明がありました。

★この日は当協会で提出した提言も資料として配布されました。
 また、これに先立ち11月13日には、木村会長と濱田副会長が宮島老健局
 長を訪れ直接提言をお渡しし、内容の説明をしています。
 協会からの提言は全体を総括しての要望(かがみ文)と具体的提言文書
 に加え、提言内容を作図したポンチエの計6頁で構成されています。
 (ホームページ参照)

★議論ではまずはじめに、当協会の木村会長が、「今日は日本介護支援専
 門員協会からの提言書を提出しているので、居宅介護支援に対しての意
 見を含めて提言のポイントを話したい」と述べ、提言に沿って次の発言
 をしました。

 【木村会長の発言内容】

多職種協働によるケアマネジメントを徹底すれば、認知症になっても、
 ひとりで暮らしていても、入院することになっても退院する時も、利用
 者が安心して住み慣れた地域で暮らすことが可能になる。
これを全国の
 介護支援専門員は頑張っているところである。

 介護事業経営実態調査では、15サービスのうち収支差率がマイナス17%
 と一番悪かったが、そのような状況の中で一生懸命頑張ってきた。

 前回改定において資格の更新制度が導入されたことにより、一生懸命研
 修をし、実践をしてきた。介護保険法の中で要と言われていることから
 も、今後は今の任用資格から介護支援専門員の国家資格化に向けていく
 必要がある

 このあと述べるそれぞれの評価について、基本的には介護支援専門員が
 ケアマネジメントの仕事を専従ですることにより家族と生活ができる、
 そういう報酬体系に持っていくべきと
考えているので宜しくお願いした
 い。

(以下、ポンチエを示しながら説明)
 居宅介護支援の評価は、要介護1・2と3・4・5の2段階になってい
 るが、基本単位の一本化、そしてさらなる評価をいただきたい。

 利用者さんが安心して地域で暮らせるためには、これから話すことの評
 価が必要と考える。
 まず、入院入所退院退所する際に利用者さんとかかわっていること、医
 療関係者や多職種とかかわっていることについて、情報連携やカンファ
 レンスでの議論が非常に大事だと考えているので、加算をお願いしたい


 また、居宅側では認知症やひとり暮らしの利用者さんに対して、いま現
 在多くの時間と回数をかけて対応している。要介護度別だけではなく、
 一人ひとりの状態に合わせた支援に対する評価もいただきたい


 これは今後のことになると思うが、要介護度を維持・改善したことに対
 する評価
もいただきたい。

 それから、認知症の方々等のケアマネジメントをしている中で、地域の
 社会資源を活用し、それだけで支えているケースもある。現行の介護保
 険法の報酬算定は、ケアプランを作成し介護給付のあるサービスを調整
 した場合のみ算定できるとなっているが、地域で利用者さんを支えると
 いう観点からみれば、むしろ地域の社会資源を上手くコーディネーショ
 ンしながらも頑張ってケアマネジメントをしている介護支援専門員に評
 価をしていただきたい
。これによって利用者さんは安心でき、介護給付
 費は節減できることになる。

 さらに、特定事業所加算はほとんど算定できていないため、要件緩和を
 お願いしたい。

 逓減制については、40件を超えたものに対してのペナルティが厚労省か
 ら提案されたが、一人ひとりに対する丁寧なケアマネジメントをすると
 いう観点から、過度な担当件数にならないような配慮をいただきたい。

 また、協会では2年間、施設に勤務する介護支援専門員の業務実態を調
 査してきたが、この結果にもとづいて次の提案をさせていただく。
 現在、介護保険3施設は入所者100人に対して介護支援専門員1人という
 人員基準である。7割が兼務であり本来業務であるケアマネジメントを
 することが厳しいという調査結果が出てきた。そこで、入院入所退院退
 所調整およびケアプラン作成担当者としての明確化をするとともに、50
 対1を超えて介護支援専門員を過配している施設に対して、ケアマネジ
 メント加算等の評価をお願いしたい。


 最後に指導監査についてのお願いである。現場で頑張っている介護支援
 専門員に対して、都道府県が行う指導監査、市町村が行うケアプランチ
 ェック等は、当然、法のもとに行われていることであるが、都道府県に
 よりまちまちなことや、本来の趣旨からずれて指導していること等によ
 り、現場の介護支援専門員は本当に不安になっている。これによって書
 類の量も増えているという声がある。都道府県、市町村には本来あるべ
 き指導監査をお願いしたい


★木村会長の発言に関連して、勝田登志子委員(認知症の人と家族の会副
 代表理事)は、「認知症は早期発見が大事であり、サービスにつながら
 ないこの時期こそ家族の悩みや不安も大きく、ケアマネに相談すること
 によって支えられる部分が大きい。ケアプランに書かれない部分の評価
 もしっかりするべき」と述べました。

★また、齊藤秀樹委員(全国老人クラブ連合会常任理事・事務局長)は、
 「独立性を推進し、全ての事業者が特定事業所加算をとれる方向でなけ
 ればいけない。それにより利用者は専門性の高いケアマネジメントを受
 けることができる。特定事業所加算の要件について段階的に評価するこ
 とは賛成する。医療との連携についてもそのとおりである。高齢者に接
 して情報を伝え、理解をしてもらうのは重要であるがなかなか至難であ
 り、その時間を評価することは賛成できる」と、利用者サイドからは賛
 同を得られる意見がありました。

★稲葉雅之委員(民間介護事業推進委員会代表委員)も、「入退院の連携
 や、認知症、ひとり暮らし利用者への支援は大事であり、これがうまく
 できるかどうかが安定した生活につながる。この部分には当然時間もか
 かるため、報酬に反映するべき」と述べたほか、川合委員は、施設に勤
 務する介護支援専門員の過配についてのポンチエを指し、「ここにある
 とおり、現場では実際(人員が)いるということを(今は)評価してい
 ない。施設では複数配置していることの評価については非常に大歓迎で
 ある」と述べました。

★一方で、逓減制の見直しについて、「そもそも25人しか担当していない
 ことが、大きな原因ではないか。25人しかお客さんがいないのに、50件
 60件やってもよいとしても意味がない。これを35人にする方法は何かあ
 るのか。逆に言えばケアマネジャーを減らせばよいということにつなが
 るという、こわいところもある」(池田省三委員:龍谷大学教授)とい
 う意見もありました。

★介護予防支援については、保険者代表委員から基本単位が安いのでは、
 という発言がありました。

★小規模多機能型居宅介護については、高齢者の在宅における生活を支え
 る重要なサービスとして引き続き普及を図る必要があるとされ、居宅介
 護支援事業者による情報提供や計画作成に係る協力等、在宅サービスか
 らの円滑な移行が可能となる方策が論点としてあげられています。
 村川浩一委員(日本社会事業大学教授)は「ケアマネとの連携を位置づ
 けるための報酬体系が必要」と指摘するなど、複数の委員から居宅の介
 護支援専門員とのスムーズな関係について意見が出されました。

★福祉用具貸与については、いわゆる外れ値の問題や貸与種目と販売種目
 の整理等についての意見が出されましたが、土生振興課長より、実態を
 把握する調査研究を行い、休眠している「福祉用具における保険給付の
 在り方に関する検討会」を再開し、引き続き議論を行うことが確認され
 ました。

★医療と介護の連携の重要性については、さまざまな審議会や検討会で、
 さまざまな視点から指摘されています。対馬忠明委員(健保連専務理事)
 は、通院困難な方を在宅でみる「居宅療養管理指導」は、医療と介護が
 交差する部分が多いという観点から指摘しています。利用者が手元に届
 いた医療保険と介護保険両方のレセプト通知(医療費通知、介護給付費
 通知)をみた際、医療側では医師が診療報酬上で請求する在宅患者訪問
 診療料が記載され、介護保険でも居宅療養管理指導が記載されている例
 をあげ、「今回も医師以外は併給できないことになっているが、特に今
 回の管理指導は指導や情報提供なので、医療といえば医療であるし、介
 護といえば介護である」と話しました。
 (併給とは、同じ人に対して同時に2つの保険制度から給付が支給され
 ることをいいます)

★同委員は医療保険について審議を行う中央社会保険医療協議会(中医協)
 の委員でもあることから、「3年前の中医協でも議論したが結果的には
 上手くできなかった。(このようなことも踏まえ今回は)全体が併給で
 きるかできないか、単価を合わせることもやっていただければ有難い。
 実際にこの案件でいくとしたら、要件設定についても考えてほしい」と
 述べました。

★今回、厚労省側の資料として、ケアマネジメントの部分で引用されてい
 る調査結果は、会員の皆様にご協力をいただいたアンケート結果が使用
 されています。

★また、短期入所療養介護のテーマで引用されている資料等も会員の皆様
 にご協力をいただいたアンケートの結果にもとづくものです。
  ○「短期入所サービスの利用目的」
    →レスパイト(介護者の休養)、週末など定期的な利用、介護者
     の緊急
  ○「医療ニーズがある在宅要介護者にとって不足しているサービス」
    →医療が担保されているお預かりサービス、登録型療養ショート
     ステイ等
  ○「短期入所療養介護利用者の利用上の課題」
    →緊急時など柔軟な対応が困難、予定外利用の問題
 という結果から、現在の短期入所療養介護と同じ要件を満たしていれば、
 有床診療所の病床でも短期入所療養介護事業所として実施できるように
 拡大する提案や、短期入所中の集中リハなど、サービスの充実を図るこ
 とが論点としてあがってきています。

★このように、当協会会員である現場の介護支援専門員が直接回答する調
 査の結果が報酬や基準を変えていく根拠となっています。
 ご協力をいただいた会員の皆様に御礼を申し上げるとともに、引き続き
 各種調査へのご協力をお願いいたします。

★次回(第59回)は、11月21日に開催され、施設系サービスについて議論
 される予定です。
スポンサーサイト
2008.11.17 Mon l 最新情報 l COM(0) l top ▲

コメント

コメントの投稿












       
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。