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 某医療・介護・福祉系マスコミが、今回の診療報酬、介護報酬の改定率決定に至るプロセスについて、独自の取材に基づくものを公表した。それをそのまま複写・転載するわけにはいかないので、大まかに概略的に、介護報酬の部分のみまとめてみた。


 11年12月20日に、1回目の大臣折衝が行われた。

 ここに至るまでに、厚生労働省は診療報酬については中医協に、介護報酬については社会保障審議会介護給付費分科会に、それぞれどのような改定にするかを、いろんなデータをもとに診療側(サービス提供側)、支払い側、利用者代表、そして学識経験者からなる委員からの意見をまとめ、厚生労働省として要望すべきことをまとめていた。

 同様に財務省も、国の財政、国民の保険料負担についての負担感、世間の賃金・物価の相場等広く全般的な視野で見た材料をもって、まずは官僚同士の折衝から徐々に進めてきたところだった。

 そして、“診療報酬を上げるなら介護報酬を下げるが旗印の財務省と、診療報酬と介護報酬の「同時プラス改定」で譲らない厚生労働省の戦いとなった。

 介護報酬では最大の焦点は処遇改善交付金だった。

 関係者の間では、処遇改善交付金を介護報酬内に取り込んでも、限りなく0%に近い改定率になるという厳しい見方が大勢を占めていた。

 処遇改善交付金で2.0%の財源が必要だとしても、国内の貨金・物価が全体で2%程度の下落傾向である点や、介護事業経営実態調査で“おおむね改善”となった結果を考え合わせると、介護報酬を引き上げる必要性は低いというのがプラマイゼロの主な論拠だった。

 介護給付費分科会の大森分科会長(東京大名誉教授)も12月14日の時点で、「限りなくゼロに近い“小数点以下の数字”になるのではないか」との見通しを示している。

大森分科会長は処遇改善交付金分と、国内の賃金・物価下落傾向で相殺になると指摘していた。


 介護報酬改定率の交渉スタート地点は、財務省が処遇改善交付金分を取り込んだ上で国内の賃金・物価両方の下落を反映させた「プラマイゼロ」、厚労省は処遇改善交付金分相当の「2.0%」だった。

 ここから交渉を重ねていくうちに両者が歩み寄り、妥協点を見いだしていく作業を行った。

 最後は安住淳財務相の提案で、3回目の大臣折衝用に厚労・財務の両省が診療報酬と介護報酬の改定率案を出し合い、その4つの数字を1枚の「紙」にまとめた。

 介護報酬の方は、厚労省は「プラス1.2%」、財務省は「プラス0.4%」と明記した。

財務省の「プラス0.4%」は、官僚間のやりとりで「プラマイゼロ」に「地域包括ケア推進分」を上乗せして財務省が主張した数字だった。


 一方、民主党の厚生労働部門会議の幹部議員の介護報酬改定に関する主張は「処遇改善分、人件費分は譲れない」。

 厚労省は同会議の幹部らに、財務省の要求が0%に限りなく近いという厳しい状況とともに「物価下落分は飲んでも、人件費分ぱ確保する」という、説明がしやすい最抵ラインとしてプラス1.2%という数字を説明した。

 官僚にとっては「国民に説明しやすいかどうか」も重要なポイントである。

 介護報酬改定率プラス1.2%は、処遇改善交付金分の「プラス2.0%」と、国内物価の下落傾向のうち介護報酬での物価分として「物件費」に相当する部分の下落を反映させてはじき出しだ「マイナス0.8%」、さらに「人件費維持=0%」を合算した数字だった。

 ただ、同会議幹部らは状況は理解しながらも猛反発した。

 厚労部門会議の幹部議員の一人は「厚労省からの説明が(100人集会の)決議文に2.0という数字を載せる理由になった。財務省のO%近辺の要求を1.2%にまでもっていくのは本当に大変だった」と振り返る。


 結局、12月21日に、物価の下落分は仕方ないが、人伴費分は確保するというプラス1.2%で、小宮山厚労相、安住財務相の両者が合意した。厚労省が「紙」に載せた主張が認められた格好となった。

 小宮山厚労相は後日、こう話している。「民主党マニフェストは2015年までに介護労働者の賛金を月額4万円上げる』と約束している。

 「本当は(改定ごとに)1,000円分でも積み上げていかなけれはいけないところだ。最低限取らなければいけない1.2%は取ったが、足りなかった。介護報酬の方は、全体的に診療報酬ほど盛り上がってこなかった。ちょっと戦い方が緩かったかなという感じはしている」 
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2012.03.01 Thu l 最新情報 l COM(0) TB(0) l top ▲
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