介護保険法改正により新たに導入された「情報の公表」制度が、ようやく動き始めたようで、各種の掲示板で話題にあがることが増えてきた。その内容はほとんど、「なぜこんなに費用が高いのか」「なぜ、事業者負担なのか?小規模事業所には負担が多すぎる」「各種マニュアルや記録があるかないかだけの調査に意味があるのか」などなど。
先日行われた全国介護保険指導監査担当課長会議資料に、厚労省から都道府県に対しての説明が掲載されている(WAMNETでDL可能)。
まず、創設の背景として、社会保障審議会介護保険部会における制度見直しに関する意見の中に、「情報開示の徹底と事後規制ルールの確立」がある(これは厚労省が案を作って部会に出し、委員がこれに対し特に反対する理由もないので、そのまま通ってしまっただけだろう)。
そして制度の趣旨・目的として、
【利用者】より良い事業者を適切に選択することが必要
→要介護高齢者等は事業者と対等な関係での情報入手に困難
(適切なサービス利用ができず心身機能低下の恐れ)
【事業者】より良い事業者が適切に選択されることが必要
→事業者情報を公平・公正に提供する環境がない
(サービスの質の確保のための努力が報われない)
次にその効果として、利用者側にとっては
・評価すべき視点の認識
・サービス・事業所の比較検討・選択
・自ら利用するサービス実績と公表情報の比較
・総じて、利用者による評価・自己決定を育成
一方、事業所側にとっては、
・公表情報に基づくサービスの質の確保に必要な取組の認識
・利用者が求めるサービスの把握
・自らのサービスの質の確保の取組の公表
・総じて、介護サービス全体の質の向上
が見込まれるという(言っているのは厚労省)。
そして、Q&A方式で、
なぜ、評価結果ではなく、事実確認結果を公表することとしたのか?
・利用者自身の評価の視点を育てる
・善し悪しの判断・評価は、
事業者と評価者 評価者Aと評価者B 評価者と利用者
等のそれぞれの価値観、主観で異なる
なぜ、公表情報(調査結果)の内容の責任は、事業者にあるのか?
・利用者が事業者を選択して求めるものは、選択した情報に見合うサービス実績である。
・公表情報と、24時間365日のサービス実績の保障は、事業者しかなし得ない。
だそうだ。なるほど、趣旨はわかる。しかし、この趣旨から出てきた調査(評価)内容があれか?
まず、利用者がホームページで質の高い事業所を探せるかどうかについては、この際置いておくにしても、マニュアルの有無や記録の有無で事業所を選ぶか?それぞれの価値観、主観で異なるというが、どんなものでも人が選択する場合、その人の価値観、主観で選ぶではないか。通所系や入所系サービスであれば、食事が美味しいか、建物が綺麗・清潔か、痒いところに手が届くサービスかどうか、などが選択にあたっての重要なポイントではないか?
逆に事業所側にとっても、本当に利用者にアピールしたいのは上述のような内容であって、調査項目にあるようなことは、ほとんど“どうでもいいこと”であろう。本当にアピールしたいことを「公表」してくれるのであれば、いわば公的機関が事業所を宣伝してくれるようなものなので、広告料代わりと思えば手数料もそれほど高くないであろう。
つまり、この制度における諸悪の根源は「調査項目」なのである。しかし、この項目は誰がどのように審議して決めたのか?しかもモデル事業すらしていないはず。いわば、官邸主導で強引に政治を進める小泉政権のやり方そのものを、厚労省の独断で推し進めているのである。事業者はもちろん、利用者にとってもいい迷惑であるが、そんなことお構いなしなのである。
こんなことを黙って許していてはいけない。介護保険部会のメンバーが所属する団体をはじめ、各種事業者・職能団体を通じて、いかに現行の情報の公表制度が、利用者のサービス選択に資さないか、サービスの質向上に資さないか、データを示して改善を要求すべきである。少なくとも、調査機関や情報公表センターを「天下り先がぼろ儲け」などと非難しているようでは、負け犬の遠吠えで終わってしまう。
先日行われた全国介護保険指導監査担当課長会議資料に、厚労省から都道府県に対しての説明が掲載されている(WAMNETでDL可能)。
まず、創設の背景として、社会保障審議会介護保険部会における制度見直しに関する意見の中に、「情報開示の徹底と事後規制ルールの確立」がある(これは厚労省が案を作って部会に出し、委員がこれに対し特に反対する理由もないので、そのまま通ってしまっただけだろう)。
そして制度の趣旨・目的として、
【利用者】より良い事業者を適切に選択することが必要
→要介護高齢者等は事業者と対等な関係での情報入手に困難
(適切なサービス利用ができず心身機能低下の恐れ)
【事業者】より良い事業者が適切に選択されることが必要
→事業者情報を公平・公正に提供する環境がない
(サービスの質の確保のための努力が報われない)
次にその効果として、利用者側にとっては
・評価すべき視点の認識
・サービス・事業所の比較検討・選択
・自ら利用するサービス実績と公表情報の比較
・総じて、利用者による評価・自己決定を育成
一方、事業所側にとっては、
・公表情報に基づくサービスの質の確保に必要な取組の認識
・利用者が求めるサービスの把握
・自らのサービスの質の確保の取組の公表
・総じて、介護サービス全体の質の向上
が見込まれるという(言っているのは厚労省)。
そして、Q&A方式で、
なぜ、評価結果ではなく、事実確認結果を公表することとしたのか?
・利用者自身の評価の視点を育てる
・善し悪しの判断・評価は、
事業者と評価者 評価者Aと評価者B 評価者と利用者
等のそれぞれの価値観、主観で異なる
なぜ、公表情報(調査結果)の内容の責任は、事業者にあるのか?
・利用者が事業者を選択して求めるものは、選択した情報に見合うサービス実績である。
・公表情報と、24時間365日のサービス実績の保障は、事業者しかなし得ない。
だそうだ。なるほど、趣旨はわかる。しかし、この趣旨から出てきた調査(評価)内容があれか?
まず、利用者がホームページで質の高い事業所を探せるかどうかについては、この際置いておくにしても、マニュアルの有無や記録の有無で事業所を選ぶか?それぞれの価値観、主観で異なるというが、どんなものでも人が選択する場合、その人の価値観、主観で選ぶではないか。通所系や入所系サービスであれば、食事が美味しいか、建物が綺麗・清潔か、痒いところに手が届くサービスかどうか、などが選択にあたっての重要なポイントではないか?
逆に事業所側にとっても、本当に利用者にアピールしたいのは上述のような内容であって、調査項目にあるようなことは、ほとんど“どうでもいいこと”であろう。本当にアピールしたいことを「公表」してくれるのであれば、いわば公的機関が事業所を宣伝してくれるようなものなので、広告料代わりと思えば手数料もそれほど高くないであろう。
つまり、この制度における諸悪の根源は「調査項目」なのである。しかし、この項目は誰がどのように審議して決めたのか?しかもモデル事業すらしていないはず。いわば、官邸主導で強引に政治を進める小泉政権のやり方そのものを、厚労省の独断で推し進めているのである。事業者はもちろん、利用者にとってもいい迷惑であるが、そんなことお構いなしなのである。
こんなことを黙って許していてはいけない。介護保険部会のメンバーが所属する団体をはじめ、各種事業者・職能団体を通じて、いかに現行の情報の公表制度が、利用者のサービス選択に資さないか、サービスの質向上に資さないか、データを示して改善を要求すべきである。少なくとも、調査機関や情報公表センターを「天下り先がぼろ儲け」などと非難しているようでは、負け犬の遠吠えで終わってしまう。

