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長期間放置しておりましたが、2年ぶりに社保審・介護保険部会が開催され、日本介護支援専門協会事務局が厚労省よりもスピーディに会議録を作成し、メルマガ配信されましたので紹介します。


社会保障審議会介護保険部会
   (第55回 H28.2.17)
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◆次期改正に向けて検討課題が示される◆

□社会保障審議会介護保険部会(第55回)が2年ぶりに再開しました。次期
 介護保険法改正に向けて平成28年末までに意見をとりまとめ、法改正が必
 要な事項は平成29年通常国会への法案提出を目指します。部会長には互選
 により遠藤久夫委員(学習院大学経済学部教授)が、副部会長には会長指
 名により岩村正彦委員(東京大学大学院法学政治学研究科教授)が選出さ
 れました。

□「今後介護保険部会で検討していく事項」(案)は、閣議決定した骨太の
 方針(経済財政運営と改革の基本方針2015)や、その工程表として経済財
 政諮問会議が示した経済・財政再生アクションプログラムに盛り込まれた
 方向性等を踏まえて示されました。次の大きな2つの柱に項目が割り振ら
 れています。

 【地域包括ケアシステムの推進】
 1.地域の実情に応じたサービスの推進(保険者機能の強化等)
   保険者等による地域分析と対応/ケアマネジメントのあり方/
   サービス供給への関与のあり方
 2.医療と介護の連携
   慢性期の医療・介護ニーズに対応したサービスのあり方/
   在宅医療・介護の連携等の推進
 3.地域支援事業・介護予防の推進
   地域支援事業の推進/介護予防の推進/認知症施策の推進
 4.サービス内容の見直しや人材の確保
   ニーズに応じたサービス内容の見直し/
   介護人材の確保(生産性向上・業務効率化等)

 【介護保険制度の持続可能性の確保】
 1.給付のあり方
   軽度者への支援のあり方/福祉用具・住宅改修
 2.負担のあり方
   利用者負担/費用負担(総報酬割・調整交付金等)

 【その他の課題】
 保険者の業務簡素化(要介護認定等)/被保険者範囲 等

□これとは別に、地方分権改革で導入された自治体からの「提案募集方式」
 による提案事項について、12月22日に閣議決定した対応方針も報告されま
 した。そのうちの1つが「介護支援専門員業務に係る指導監査事務の市町
 村への付与等」です。介護支援専門員に対する報告の求め、指示・研修受
 講命令及び業務禁止に係る事務について、自治体から意見聴取を行ったう
 えで、業務地の市町村への付与又は移譲を「検討」するという対応方針で、
 平成30年4月に施行が決まっている居宅介護支援事業所の市町村への指定
 権限移譲とセットで考えられています。

□法令上は「業務地」に係りますので、介護支援専門員が所属する事業所の
 所在地市町村だけではなく活動している市町村にも権限が生じることが想
 定されますが、個別具体的な内容については、今後自治体のヒアリングを
 踏まえて検討されていきます。

□当協会の鷲見よしみ会長はこの件について、「保険者の権限強化がうたわ
 れる中で、介護保険の理念や利用者の権利が損なわれないように行われる
 ことが重要だと思う。改めてもう一度何を持って自立なのかという基本的
 な議論をして頂きたいと思う。個々のケースでは、単純なものはなく不安
 定な状況もたくさん抱えている現状である。まずは保険者がケアマネジメ
 ントを理解しているということが前提であって、そのうえで評価されるこ
 とが必要であると考える。ぜひ、精通している介護支援専門員と一緒に慎
 重に議論させて頂ければと思う」と述べました。

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◆軽度者への支援や利用者負担についての意見◆

□平成30年に向けた議論のゴングが鳴ったこの日は、各論の議論ではなく、
 全体を通したフリーな意見交換が行われました。なかでも、軽度者への支
 援のあり方や、利用者負担、介護人材の確保については多くの委員が意見
 を述べました。

□利用者を代表する立場で齊藤秀樹委員(全国老人クラブ連合会常務理事)
 は、「地域包括ケアを進めることが大事であることは理解している」との
 認識を示したうえで、「新しい地域支援事業の都道府県・市町村ごとの進
 捗状況を見ると、成熟するには相当時間を要する印象がある。受け皿が未
 成熟なところに地域の特性に応じた対応を矢継ぎ早に求めても、実効性は
 期待できないのではないか。軽度者も地域支援事業に移行してはどうかと
 の議論もあるが現実的ではない。むしろ重度化することにはなっても、制
 度として健全なものになるとは考えにくい」と主張しました。

□また、「自立支援、介護の社会化といった制度の基本的な理念に照らし合
 わせながら、結果的に制度は維持されたが理念は失われたとならないよう
 に、部会での慎重な検討が必要であると申し上げたい」と指摘しました。

□同じく利用者を代表する立場で花俣ふみ代委員(認知症の人と家族の会常
 任理事)も、「経済財政諮問会議で出ている数字を主としたデータ分析、
 見える化だけでは、介護の実態や現状は決して十分に見えてこない。持続
 可能な介護保険制度とするための給付の削減等だけでは解消できないこと
 ではないか。一方で、給付を削減することで結果的に重度化のスピードを
 速め、ますます介護保険財源を圧迫することになるのではないか」と主張
 しました。さらに、骨太の方針等で示された「軽度者に対する生活援助
 サービス」の軽度者はどこまでを指すのか? と質問しました。

□これについて老健局の辺見聡振興課長は、「これまで中重度者に対しては
 要介護度3以上で線を引いて加算している実例がある。中重度者以外は軽
 度者という考えもあるが、明らかなスケールがあるわけではなく、必ずし
 も特定しているような厳密なものではない。むしろ様々な方からご意見を
 いただくところである」と答えました。

□鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は、「要介護1、2の人を簡単に切
 り捨てることはできない。不適切な使用の是正は必要だとは思うが、軽度
 者といえども必要な場合には(給付によるサービスを)使えるようにしな
 いと、介護保険の理念である自立支援が損なわれる」と主張しました。

□また、鈴木委員は「自立支援や介護の社会化といった極めて優れた我が国
 の介護保険制度の理念の旗を降ろすべきではない」と強調し、「このまま
 では、中重度や認知症に特化した保険にならざるを得ないという懸念もあ
 る。国民の安心を確保し、介護保険がこれまで通り必要な人に給付できる
 よう、財源の確保や被保険者範囲も検討していくべきだ」と訴えました。

□市町村を代表する立場の大西秀人委員(全国市長会介護保険対策特別委員
 会委員長・高松市長)は、「軽度者であってもある程度サービスを提供す
 ることによって重度化を防ぐ。地域支援事業となると市町村の負担も出て
 きかねないし、軽度者のサービスを継続してやらざるを得なくなる。これ
 によって逆に本末転倒で、要介護の状況が悪くなったり増えたりすること
 のないよう慎重にしてほしい」と求めました。また、中長期的な課題とし
 て、市長会では介護保険制度と障害者施策の統合を考えるべきという議論
 があることを紹介し、国においても同様の議論を開始することを求めまし
 た。お互いの制度維持のためということです。

□一方で、保険者を中心に見直しを求める意見も相次いでいます。阿部泰久
 委員(日本経済団体連合会常務理事)は、「軽度者への支援のあり方、生
 活援助サービスをどのように考えていくかについては地域支援事業で継続
 してもらえればよいのではないか。福祉用具・住宅改修についてはもう少
 し民間の力を活用できるのではないか。利用者負担については2割負担の
 拡大などもう少し考えなければならない。総報酬割は強く反対する」と述
 べました。佐野雅宏委員(健康保険組合連合会副会長)も、「現役世代の
 負担を高める総報酬割は絶対に反対する」と強調しています。

□小林剛委員(全国健康保険協会理事長)は、「利用者負担や軽度者への支
 援のあり方等の見直しについては、その影響を十分踏まえたうえで、より
 一層の見直しを進めることが必要。次期改正において地域包括ケアシステ
 ムを支える制度充実のための見直し、効率化・公平性の向上のための見直
 しがされることを強く望む」と述べました。岡良廣委員(日本商工会議所
 社会保障専門委員会委員)も、「利用者負担については、余力ある高齢者
 には相応の負担、応能負担の観点から、さらに踏み込んだ議論が必要では
 ないか」と述べています。

□土居丈朗委員(慶應義塾大学経済学部教授)は、「軽度者への支援のあり
 方について、重度化を予防するためには軽度者への支援をしっかりやるべ
 きというのは一理あるとは思うが、何が重度化予防になるのかエビデンス
 が不十分。レセプトデータに基づいてそこを示したうえで議論すべき」と
 指摘しました。

□伊藤彰久委員(日本労働組合総連合会総合政策局生活福祉局長)は、「ケ
 アプランの作成について適正に作っていくことが被保険者の立場からも、
 利用者にとっても重要だと思っている。ケアマネジメントの質の向上につ
 ながることも議論してほしい」と求めました。

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◆介護保険制度における所得指標の見直しについて了承◆

□介護保険制度における所得指標の見直し案が、了承されました。介護保険
 制度では、所得に応じて保険料や利用者負担を決めていますが、低所得者
 等に該当するか否かは、地方税法上の「合計所得金額」を指標として判定
 しているところです。たとえば自宅の土地を売却して新たな住居を購入し
 た場合には、手元に譲渡収入は残らないものの、多額の譲渡所得によって
 合計所得が上昇して、一時的に保険料や利用者負担が上昇します。

□特に東日本大震災の被災地では「防災集団移転促進事業」により、土地を
 売却した場合に補足給付を受けられないこともあり、被災地から補足給付
 の判定の際に、土地の譲渡所得が含まれないよう特例的な扱いをするよう
 要望が出ていました。

□厚労省としては、補足給付の財源に第2号保険料や公費が入っていること、
 他の市町村との公平性を確保する必要性があることなどから、介護保険制
 度では、「低所得者等の判定にあたって、土地の売却収入等を所得とみな
 さない扱いとする」よう、特例扱いとせずに、所得指標自体を見直すこと
 を提案しました。

□施行時期については、保険料関係は原則として平成30年4月施行とします
 が、被災地等では順次集団防災移転が進むことを踏まえ、自治体の判断で
 平成29年4月施行とすることも認められます。利用者負担関係(自己負担
 割合、高額介護サービス費、補足給付)は、平成30年度施行とし、そのう
 ち補足給付の特例減額措置は平成28年8月からの施行となります。

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  ▽▼資料はこちらから(厚生労働省ホームページ)
  http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000112926.html
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2016.02.19 Fri l 最新情報 l COM(0) TB(0) l top ▲
 29日の衆院予算委員会で安倍首相は民主党・山井(やまのい)議員の介護報酬マイナス改定に関する質問に対し、このままでは今後3年間で15%上昇すると見込まれていた保険料が10%程度まで抑制できること、低所得者の保険料は現行とほぼ同水準に維持できること、利用者負担も平均2%軽減できることを示し、被保険者の経済的負担を少しでも抑えるためであることを説明して理解を求めた。

 確かに今日(31日)の報道で、協会けんぽが介護報酬マイナス改定を受けて、保険料率アップを見送ったことが明らかになっている。これは我々給与所得者、2号被保険者にとってはありがたい話である。アベノミクスによる景気回復、賃金アップの恩恵に未だあずかれない状態で社会保険料だけがあがっていっては財布のひもを締めざるを得ず、そうすると景気回復の大きな足かせとなることも容易に想像できる。

 安倍首相は喫緊の課題である介護職員確保のため、他の報酬とは別枠で1人あたり月額12,000円相当の賃上げ措置を講じたことや、中重度者へのサービスを充実させていると説明。毎年介護給付費が5%程度増え続けている状況を鑑み、持続可能な制度のために効率化や重点化が必要と述べた。

 なおも「マイナス改定で本当に月額12,000円も賃金があがるのか?」と食い下がる山井氏に対し、塩崎厚労相は「賃金改善計画や実績項目を再検討して事業者の具体的取り組みを詳細に把握する。同時に賃金改善を実現できるような経営が適切に運営されているか新たに届出を求める」といった対応策を説明。安倍首相も「介護職員の処遇改善としてプラス1.65%、中重度者への在宅生活支援でプラス0.56%と決めた。これに則って介護施設側が実行してもらえば、間違いなく上がっていく。上がらない方がおかしい。上げることを前提としてやっていただきたい」と強調した。

◇「日本介護事業連合会」が設立
 介護事業に関わるさまざまな業種が参画する「日本介護事業連合会」が26日設立されたと発表された。各種の介護関連団体の意見をまとめ、統一的な政策提言を目指す。会長には元衆議院議員の愛知和男氏が努める。理事には民間介護事業所の代表者や有識者が就任し、介護業界団体も9団体が参画。当面は全国横断的に組織の基盤整備を進め、各方面・課題における提言をまとめて行く方針。


 これまで介護関係団体は、医療に比べ発言力や結束力が強くなく(措置時代の名残か)、また、例えば通所介護や福祉用具といったサービスについてオフィシャルな事業者団体も無かった。したがってこういった団体が介護業界従事者・事業者の代表とオフィシャルに認められるような活動を継続し、現場の声を国に伝える役割を担うことを期待したい。
が… 結局は事業者の利益追求に終始するのが目に見えている…


2015.01.31 Sat l 最新情報 l COM(0) TB(0) l top ▲
2つ前のブログに消費税率アップの延期について、自分の推測を次の通り書いた。

財務省は知っていたのだ。今の経済状況では、予定通り2015年10月に10%に上げることは無理だと。

いや、むしろ財務省が政府に提言したのだ。先延ばしにするべきだと。


ところが、年末の読売新聞には全く逆のことが書かれていた。

景気の停滞を感じた安倍首相が、消費税アップを延期した場合の経済状況の見込みを調査するよう指示したのだが、

財務省はその指示を無視し、予定通り税率アップする前提で物事を進めたと。

財務省が言うことを聞かないから、安倍首相は「税率アップを延期」と宣言して解散総選挙に踏み切り、

結果、大勝して財務省は安倍首相に従わざるを得ないようになったとのこと。


なるほど、そうだったのか。浅はかな推測は的外れだったのか。さすがに新聞社、取材力が違う!



もっとも、先週あたりの今春の介護報酬改定に関する記事中(マイナス改定になる見通し)、

「厚労省が地域包括ケアを推進するのは、施設よりも在宅の方が費用が少なくて済むから」

という趣旨のことを書いていた。

「何をいまさら?!」と驚いて開いた口がふさがらないほど、的外れで時代錯誤な見解を堂々と述べていた。

在宅と施設とではどちらが費用がかかるかという議論は、もう10年ほど前に、施設と同じようなサービスを在宅で行ったら、費用は倍近くかかって、なおかつ、要介護者は施設より不自由な想いをするという結論に至り、厚労省も当然それは認識していることである。

それほど手厚い介護を必要としていない方が施設に入所したとしたなら、施設で不要なサービスを受けているということになり、結果、余分な費用が支出されていることになるが、

先の介護保険法改正で特養は要介護3以上でないと入所できなくなったはず(もっとも、優先入所指針で要介護度が重い方から入所することになっているので、そんな規制はほどんど無用であったが)。

さらに今後、高齢者数は爆発的に増えるのに施設(ベッド)はそれに応じたものを用意できない、また国はする気もない。

となると、必然的に重厚な介護を受ける必要がある方しか入所できない。

ましてや、2025年以降は、「看取り難民」が続出することさえ危惧されているというのに。

だから一概に新聞に(特に読売)書いてあることは鵜呑みにはできないのだが…


という前提で、昨日、今日の介護報酬改定に関する記事

少なくとも4%は下げたい財務省と、2025年に向けていくらでも事業者や従事者を確保したい、そのためには報酬を下げたくない厚労省との折衝が続いているとのこと。

自民党議員も介護従事者の待遇改善を訴え、厚労省寄りの姿勢

最終的には安倍首相が仲に入り、明日(11日)には結論を出す予定。恐らく2.3%ほどのマイナスで決着するもよう。

あとは各サービス毎にどのように報酬を割り振るか。

内部留保が多いと言われている社会福祉法人が行うサービス、つまり特養や短期入所生活介護、通所介護あたりは大きく下げられるであろう。

そのかわり、介護職員待遇改善分をプラスする。

地域包括ケアシステム構築に不可欠な訪問看護はアップ。

個人的には福祉用具貸与は言い値ではなく、実勢価格を調査して標準価格を設定し、利用期間に応じて逓減制にすべきだと思う。

居宅サービスにおける福祉用具貸与にかかる給付費は結構多いのだから、ここにメスを入れないと。

居宅介護支援は基本的には据え置きかな?

ちなみに、日本介護支援専門員協会は下記のような要望を厚労省にあげていることを、年頭のメルマガでも紹介している。


平成26年11月19日社会保障審議会介護給付費分科会において、制度改正の論点に対しては、下記の3点を主張いたしました。

(1)基本単位について
 少なくとも居宅介護支援事業所が独立して運営可能な基本単位とする。

(2)給付管理を伴わないケアマネジメントの評価について
 現行制度では報酬算定ができない仕組みを地域の様々な資源を活用した支援、的確な連携に基づいた支援に対して相応の報酬算定が必要である。

    (3)福祉用具貸与のみのプランにかかるケアマネジメントのあり方
 ケアマネジメントプロセスは、全てのケースで等しく実施されるべきものであり、その結果、福祉用具のみという結果となったとしても、それ以外に多くの支援が入っていることと利用者家族との合意の結果であるため、自立を促進し、また給付費の抑制にも寄与していることを踏まえて、これまで通りの評価が必要であるとして、今回の算定に関して基本報酬の評価 を適正化するという対応案については、強く反対いたしました。

 結果として、福祉用具のみのようなケースについては、論点から外れました。ケアマネジメントプロセスの重要性が理解され本当によかったと思います。私たちの真摯な仕事は、高齢者の生活を幸せへと導きます。
当協会は、利用者とともに歩み、誇りある協会を目指して、全力で取り組みますので、今年もよろしくお願いいたします。




2015.01.10 Sat l 最新情報 l COM(1) TB(0) l top ▲
介護報酬の改定率について、いろいろと報道され、中途半端に聞きかじって余計に混乱している現場の者も多いが…

「数字が決まった事実はない。あくまで予算編成過程で最終的に介護報酬の全体水準が決まる」(厚労省老人保健課長)

先の財政制度等審議会・財政制度分科会で「介護報酬を6%ほど下げるべき」と提言した一方で、介護職員の処遇改善は推進するべきとの提言もしており、「差し引きマイナス4%ほど」 (財務省幹部)

この両者の主張をもとに、厚労大臣と財務大臣の折衝にうつり、最終的に年明け頃に政府が改定率を決定することになる。

麻生財務大臣は、「社会福祉法人の内部留保は(株式会社のように)配当できるわけではないので、介護報酬を適正化しなければならない」という基本的な考えを持っているが、

一方で、「処遇改善を確実に実施して下さい。職員の給料が安すぎる」と訴えられていることも踏まえ、「2015年度予算の編成過程で厚生労働省と協議する。現段階で具体的な内容についてはコメントできない」と発言している。


ということで、ここからは各関係団体によるロビー活動に(改定率の成果が)よるところが大きくなるというのが、例年の動きである。

組織率が高く、国会議員を多数輩出している団体の発言力が強いのは、当然のことである。

医療で言えば看護協会、歯科医師会、柔道整復師会等々。医師会は昔ほど強くない。

看護協会や医師会は、介護給付費分科会に委員を輩出しているが、介護報酬改定時にはあまり強く要望するネタが無い。どちらかといえば客観的な立場である。

となると、福祉系団体やケアマネ協会等が、いかに厚労族議員に働きかけるか、麻生大臣を懐柔できるかにかかってくるのではないか。



2014.12.22 Mon l 最新情報 l COM(0) TB(0) l top ▲

安倍首相が「消費税を10%に上げる時期を延期する」と発表した時、ピピーンときた。

「なるほど。だから財務省は介護報酬を6%引き下げるべきと提言したのか」と。

(その後、文章をまとめる時間が無かったので今頃のブログアップとなったが…)

財務省は知っていたのだ。今の経済状況では、予定通り2015年10月に10%に上げることは無理だと。

いや、むしろ財務省が政府に提言したのだ。先延ばしにするべきだと。

消費税が8%にアップして、その分物価は高くなった。いや、それ以上に高くなっている。

それまで値段は税込み価格で表示するよう定められていたのが、増税を機に税抜き価格を表示していいようになった。

そのためかどうかはわからないが、折り込みチラシなどで増税前後で同じ価格を表示しているケースがかなり多く見られる。

5%時に100円(税込み)のものは、税抜き価格が95円(1円未満切り捨て)、よって消費税が8%なら102円のはずである。

ところが税抜き前の価格を100円としているので、税込みは108円となる。大幅な便乗値上げである。

まぁ、円安による輸入コストアップに原油価格高騰も重なって、企業は値上げせざるを得なかったのであろう。

従業員への給料アップのために多少の値上げは目をつむることになっても仕方なかった。

結果的に自分たちの収入増につながるのだから。

そのとおりに企業は、従業員への給料もアップして購買意欲をあげ、世間の消費活動は活発化しているものと思っていたが…

デフレからインフレに転換し、景気高揚のスパイラルが続くと思っていたのだが…

一般庶民には収入アップという恩恵はなく、支出増による負担だけ強いられていたのだ。

であれば、GDPマイナスも当然の結果であろう。

安倍内閣は、消費税増税分をすぐに増税の目的である社会保障費に充てずに、景気対策にまわした。

消費税をあげれば消費活動は落ち込み、結果として税収があまりあがらない。その前に一旦景気をテコ入れして、消費活動を活発化させた方が税収が見込めるので、その選択は間違いではなかった。

ところが安倍内閣の思惑ほど景気は良くならず、税収増のアテが外れたのである。

この先、安倍内閣の失策への追求の声はさらに大きくなったであろう。

そうなる前に総選挙を実施して、安定多数を確保しておこうという姑息な手段に出たのだ。

まぁ、かといって野党も全く頼りになる状態ではないので、いつ選挙しても結果はそう変わらなかったであろうが。


さて、消費税増税を先延ばしにしても、2025年問題は先延ばしにはできないし、少子化対策も待ったなしである。年金問題も然りである。

社会保障費にかかる財源確保は逼迫した問題である。

しかし収入が増えないのだから、苦肉の策として支出を減らすしかない。

ということで、「介護報酬6%ダウン」に行き着いたのだと思われる。
2014.12.11 Thu l 最新情報 l COM(0) TB(0) l top ▲
◆ 介護報酬の改定率について「言うべきことは言う」  塩崎厚労相
 
 4日開かれた参院予算委員会で塩崎厚生労働大臣は、介護報酬改定率について「介護サービス全体の平均収支差率をもって一律に決めるものではなく、個々のサービスの事情、さらには地域包括ケアシステムの構築を急ぐ必要がある状況であり、これらを総合的に勘案しなければならない」と発言した。

 また、公明党の社会保障制度調査会と医療制度委員会の合同会議は、財政制度分科会の提言について「企業と介護関係を同列で比べるのは難しい」との意見で一致した。


◆ 特養の看取り加算、要件強化で引き上げ  介護給付費分科会

 29日の介護給付費分科会では特養と特定施設について議論。厚労省は特養の看取り介護加算についてPDCAサイクルの強化など算定要件を厳しくする代わりに死亡の4日前から30日前までの単位を引き上げる方針を示した。

 これに対し健保連からの委員は「最期まで看取りを行った場合のみ高単位数を算定できるようにすべき」と主張。一方、老施協の委員は「最期の場の選択は本人または家族であり、施設側が決めることではない」と反論した。

 また、利用者負担第4段階の人から多床室の利用者負担を求めるとの提案については、施設代表委員も利用者代表委員も過去の経過も踏まえて反対の態度を表明した。


◆「生活行為向上リハ」の創設を提案   高齢者リハ検討会

 29日に行われた検討会では、①生活期リハビリテーションマネジメントの再構築、②生活機能に焦点を当てたアプローチの強化、の創設が厚労省から提案された。

 生活期リハビリテーションマネジメントの再構築では、利用者主体の日常生活に着目した目標設定や、多職種協働を実現するための具体的な仕組みの導入、プロセスマネジメントの導入が提案されている。

 利用者主体の目標設定については、利用者自身が自分の持つ能力の限界と可能性を理解(受容)するために、医師による通所・訪問リハビリテーション計画の説明と同意を徹底することを求めている。

 そのため、「通所・訪問リハビリテーション計画書」は、医師による利用者・家族への説明・同意ができる構成に見直しされている。

 多職種連携の仕組みとしては、リハビリテーションカンファレンスの場に、ケアマネジャーや各サービススタッフが参画し、目標や計画を検討・共有することが提案されています。「リハビリテーションカンファレンス録」については既存のものを活用しますが、サービス担当者会議録としても通用させる考え。

 一方、生活機能に焦点を当てたアプローチについては、自己訓練と個別短期集中リハビリテーションの一体的提供(再編)、認知症短期集中リハビリテーションを認知症の特徴に合わせて見直し、生活行為向上リハビリテーションの仕組みの導入が提案されている。
2014.11.05 Wed l 最新情報 l COM(0) TB(0) l top ▲
◆ 20分未満の身体介護を見直し  医療機関の訪問看護の報酬アップ 介護給付費分科会

22日に行われた介護給付費分科会では、主に訪問介護と訪問看護の報酬について議論。

訪問介護については、20分未満の身体介護に一定の算定要件を設ける、サービス提供責任者の配置基準の見直し、生活機能向上連携加算の対象を訪問リハビリテーションだけでなく、通所リハビリテーションにも拡大、などが提案されている。

訪問看護については、今後ますます需要は増大するのに提供量が増えてこない現状を鑑み、ステーションより低く設定されている病院・診療所による訪問看護(巷で「みなしの訪問看護」と呼ばれているもの)の本体報酬を引き上げることが提案された。

外来が終わってからなど、看護師の手が空いた時間に訪問に行ってもらえれば、訪問看護のニーズに応えられるし、ステーションと異なり物理的に医師との連携がよりスムーズであることも効果的と考えられる。

ただ、日本看護協会の委員は、「単価をアップすることで訪問看護の人材が流れてくるかというと、そうだとも言い切れない」との見方を示した。

小規模多機能型居宅介護に「訪問体制強化加算」や「看取り介護加算」の新設も提案されている。

2025年以降に「看取り難民」が発生することが推測される現状において、看取りの場をなんとか確保しようとしている国の姿勢が見える。


◆ 新たに保険給付対象に3項目  厚労省・福祉用具検討会

 ・福祉用具貸与の「車いす」の範囲に介助式電動車いすを追加

 ・特定福祉用具販売の「ポータブルトイレ」の範囲に推薦ポータブルトイレを追加

 ・住宅改修の「洋式便座等への便器の取替」の範囲に便器の位置・向きの変更を含める

以上3点を適当とする意見をまとめ、介護給付費分科会に報告する。
2014.10.29 Wed l 最新情報 l COM(0) TB(0) l top ▲
◆ 単純に平均値だけで決めるのは危険 介護事業経営実態調査 介護給付費分科会で

 先日、経営実態調査の結果、全体で収支差がプラス8%だったと公表され、これを受けて財務省財政制度等審議会が(一般の業界は2~3%のプラスにとどまっていることから)介護報酬を6%下げるべきと提言した。

 この日の分科会では、「大都市圏と中山間地の格差、規模、経営母体でも違いがあるため、平均値で比べてしまってよいのか」「収支差率の分布図は、マイナス50%~プラス50%まであり、マイナスになっているところを無視して平均値だけで介護報酬を下げたら、マイナスの事業所は軒並み潰れる」といった、調査結果を乱暴に扱った方策に疑問を唱える意見が続出した。

 しかし支払い側の健保連代表は、「いずれにしても収支差率は高い結果が出ているとし、今後、介護費用が増加し続けることは確実な状況であることから、介護報酬全体としてはマイナスでもよい」という見解を示した。

 一方、老健局・迫井老人保健課長は、「調査結果も1つのデータであり、各サービス提供者や利用者が指摘するサービスの実態などを総合的に勘案して理解していくことになる」と説明した。


◆ 訪問リハと通所リハの効果的な連携・協働が必要  高齢者リハ検討会

この日に行われた厚労省「高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たなあり方検討会」では、高齢者の生活期リハビリの見直しに向けて、訪問リハと通所リハなど居宅サービスの効果的な連携・協働や「身体機能」に偏ったリハビリの見直しなどがあげられた。

 訪問リハや通所リハなどの居宅サービスが、利用者個々のリハビリ目標を共有化し、個々の事業所が役割分担して効果的・効率的なリハビリを実施すること。現状では急性期病院のリハビリプログラムが生活期にも継続されていることが問題であり、社会復帰や自立した生活のために必要なリハビリを提供者が認識する必要性を指摘した。

<ポイントのコメント>
 今までは、例えば脳血管疾患や転倒による骨折(寝たきりの原因の1位、2位)等で急性期病院に運ばれ、治療と同時にリハビリが提供される。その後、回復期病棟、維持期を担う病院、介護老人保健施設、病院・診療所での外来リハビリ、通所リハビリ、訪問リハビリ等とリハビリの場所がを写っていくが、それぞれがてんでバラバラにリハビリを実施しており、特に急性期病院等では“元に戻す”(近づける)ことだけを念頭にリハビリを実施しており(高齢者であればそう簡単にもとには戻らない)、実生活に戻った場面を全く念頭におかずにリハビリを行っているので、そこを担う訪問リハビリからの意見は「取り返しのつかない状態になっている」との批判もあった。

 この反省もあってリハビリテーションに「地域連携パス」を導入し、急性期の段階から生活を見据えた(アセスメントした)リハビリを提供していく体制が整備された。

 診療報酬算定基準では、年に数回、関係者が一堂に介し、認識を共有することになっているが、それぞれの認識、意識が高いところで一致しないとなかなか思ったように機能しない。

 これはリハビリ面に限った「地域包括ケア」という見方も出来るものであり、「地域全体で1人の高齢者(のリハビリ)を支える」という共通認識が不可欠である。


◆ 塩崎厚労相が衆院厚労委で論戦
 塩崎厚労相が衆議院厚生労働委員会で質疑に立った。

 所信表明演説では介護従事者の処遇改善への姿勢が弱かったとの指摘に対しては、「処遇改善は国会の共通認識。弱々しいかどうかは結果を見てから言っていただきたい」と回答。

 財政審の介護報酬6%マイナス提言に対しては「それが適切なのか問題提起として踏まえるが、審議会などで議論し何がよい答えかを考えないといけない、処遇改善をしようとするなら結果はおのずと出てくる」と述べた。

 介護療養病床の必要性については「要介護高齢者の看取りやターミナルケアを中心とした長期療養、また、喀痰吸引、経管栄養などの医療処置を高頻度に実施するなど機能は果たしている。大事にしていきたい」との姿勢を示した。

 控除対象外消費税問題については、「一番重要なことは受診する国民にとってのこと」とし、「非課税の継続やゼロ税率の導入(医療機関の負担を減らす)にはそのための財源が必要になり、結果的に国民負担が増える」と説明。今後も継続して議論しておくとした。
2014.10.17 Fri l 最新情報 l COM(0) TB(0) l top ▲
久しぶりにこっちのブログを再開します。

まずは「●月×日のトピックス」です。

15日はいろいろ盛りだくさんだったようで、2回に分けます。まずは3つのトピックス(◆で表示)。

◆ 介護報酬改定へ3つの基本視点 地域包括ケアシステム構築を推進 介護給付費分科会
 ・在宅中重度者や認知症高齢者への対応強化
  →病床機能の分化・連携による在宅復帰促進施策により、退院を余儀なくされた中重度者の在宅生活の限界点を高める必要性がある。

 ・介護人材確保対策
  →事業者の自主的な取り組みに加えて行政が支援してこれを促進させる仕組みが必要。

・サービス評価の適正化と効率的な提供体制の構築
  →より効果的なサービス提供が求められるため、必要なサービス評価の適正化や規制緩和などを求める。

<ポイントのコメント>
 介護給付費分科会に厚労省が考えを提示したものであり、これをもとに議論せよということだが、私が委員なら「ボツ!やり直し!」と突き返したい。なんか夏休みの宿題であるレポートを提出前日になって無理矢理まとめたような感じ。こんな題材で議論したって時間の無駄!

同じような考えを委員も持ったのかどうか、議論は早々にして財務省財政制度等審議会が介護報酬を6%下げるべきと提言したことへの厚労省の考えを問うた。 

 老健局・迫井老人保健課長は、制度の持続可能性に配慮した視点やサービスの提供体制を確実に確保する視点などを踏まえて検討することが必要と指摘。「財政審の数字は数字、介護報酬改定に関する改定率は年末の予算編成過程でまとめられるべきのもの」との認識を示した。

☆ 介護予防・日常生活支援総合事業を市町村全域で実施している場合に限り(市町村事務負担軽減のため)、要介護認定の更新申時の認定有効期間を一律に原則12ヶ月、上限を24ヶ月に延長する。
 

◆ 社保審・医療保険部会で、紹介状を持たずに大病院を受診した場合、救急患者などの除外規定を設けた上で、初・再診とも定額5,000円の窓口負担とすることで同意。


◆ 自民党の野田税調会長は、医療や介護における控除対象外消費税問題について、従来のように診療報酬や介護報酬で補填することの矛盾と限界は、広く認識されるに至ったとの見方を示した。軽減税率の導入については、医療に適用するという話も上がっていない現状を説明。「消費税率を引き上げた上に保険料や自己負担が上がれば国民の得ることは難しい」とした。

<ポイントのコメント>
 現在は非課税であるため、控除対象外消費税相当分を報酬に上乗せしている。これが保険料や税金という形で国民に自己負担させているという現実を未だ理解できていないのか?!0税率をはじめ軽減税率にすればその上乗せは不要になり、保険料負担は減ることになる。

 軽減税率を2~3%くらいに抑えておけば窓口負担は増えるが保険料負担は減って、プラマイ0になるはずなのだが… もし負担がプラスになるというのなら、今までの上乗せがそもそも少なすぎたと証明しているようなものである。

(後半に続く)
2014.10.16 Thu l 最新情報 l COM(0) TB(0) l top ▲
◇介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質向上と今後のあり方に関する検討会◇(第1回 H24.3.28)
                       日本介護支援専門員協会メルマガから

★「介護支援専門員の資質向上と今後のあり方に関する検討会」がスタートしました。

★一昨年・昨年と、社会保障審議会介護保険部会や介護給付費分科会において、財源論とケアマネジメントの質がバーターで取り上げられた面がありました。ケアマネジメントの質に問題があるから居宅介護支援費に利用者負担を導入すれば、利用者に原価意識が生じ質の向上が求められてくるはず、として居宅介護支援費の利用者負担導入が提起されたのも、財源論とケアマネジメントの質の問題が理由です。当協会は、この2つは同じ土俵で考えるべきものではないと主張し続け、ケアマネジャーの資質向上や資格制度、研修のあり方等については、国に別途検討する場を設置することを求めてきましたが、これが実現の運びとなりました。

★ケアマネジャーについては、社会保障審議会介護給付費分科会の審議報告において「ケアマネジャーの養成・研修課程や資格の在り方に関する検討会を設置し、議論を進める」とされたことも踏まえて設置された検討会です。

★この検討会では、ケアマネジャーの養成カリキュラム、研修体系のあり方、試験や資格のあり方など幅広な事項が議論されます。今回は初回ということで、厚生労働省老健局の川又振興課長が、①ケアマネジャーの制度的位置付け、②機能的位置付け、③資格要件、④研修体系等、ケアマネジャーを巡る現状と課題を説明したのに続き、田中滋座長(慶応大学大学院教授)を除く、出席した構成員19名全員が順番に自由に意見を述べました。

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★当協会の木村会長は、検討会が設置されたことへの御礼を述べたあと、ケアマネジメントの流れと課題を示した資料に触れ、「これをスムーズに動かすために障害になっていること1つひとつ意見を頂きながら、改革をしていけたらと思う」として、ケアマネジャー個人の問題に限らず、環境因子の問題も分析しながら検討していく必要性を述べました。

★資格については「中・高校生がケアマネジャーを目指したいという体系になっていない」として、新人については大学である体系を学べばケアマネジャーになれるコースの必要性を、また、現在地域で頑張っている現任のケアマネジャーの質の問題については、「ではどうしたらよいのかを具体的に議論してほしい」と強調しました。そのうえで「真面目なケアマネジャーは多いので、ここで方向性を示してもらえれば変わっていくと思う」と述べました。

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【成果や能力評価の必要性】

★構成員からは、自立支援型のケアマネジメントの追及、研修体系の見直し、医師との連携、ケアマネジャーの必要数、保険者の役割や機能、ケアプラン様式に至るまで広い範囲で意見が出ましたが、ケアマネジャーの「質や成果の評価」を行う必要性も複数の委員が指摘しました。

★筒井孝子構成員(国立保健医療科学院統括研究官)は、「1999年に最初に介護支援専門員の試験問題を作った時のことを思い出すと(資格保有者が)54万人にもなったことは一つの感慨だが、これだけいればピンキリで、簡単に言えばキリをどうするかということだ。また、ケアマネジャーの能力を評価する方法の確立を、この検討会で提案していけばよいと思う」と述べました。

★藤井賢一郎委員(日本社会事業大学専門職大学院准教授)も、「成果の評価や能力の評価がポイントになる」として、「今の困った状況にばかり目がいってしまうが、レベルの高いケアマネジャーはいる。そういう人がどう養成されたのかをモデルにして育て方を考えてもよいのではないか」と提案しました。

★また、「人数を作りすぎると収入が落ちることは明確になっている。ここまで人数が増えたのだから、(実務経験1年未満では調整の難しさすら感じていないと思えるような調査結果からみても)1年目から独立したケアマネジャーとしてやらせないで、修業をさせる仕組みを考えても良いのではないか」と述べました。

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【保険者の課題】

★水村美穂子構成員(東京都青梅市地域包括支援センターすえひろセンター長)は、「質が悪いと言われるが、包括で主任介護支援専門員として見ていると、そうでもないケアマネジャーもかなりいる。ではなぜ質が悪いと言われるのかといえば、今のケアプランはニーズと課題を一緒に書く様式になっているため、成果が見えにくいのではないか」と指摘しました。また、キリと言われる人たちについて、「今の研修体系だけでは自立支援の考え方(を習得するの)は難しい」として、研修する機会の少ない一人ケアマネジャー等については包括がバックアップをする必要があるものの、包括自体の質の問題にもかかわることをあげました。

★保険者の立場で東内京一構成員(埼玉県和光市長寿あんしん課長)は、「中立公正をケアマネジャーだけに求めるのはいかがなものか」として、「保険者の能力がケアマネジメントの質の向上にも非常に相関している」と強調しました。

★筒井構成員も「保険者が適正な給付に関して、介護支援専門員に対してどのようなことをやっているかは大きい。これにより全体的な質の向上ができるのではないか」述べたほか、三上裕司構成員(日本医師会常任理事)も、「介護給付適正化事業のケアプラン点検が十分に機能すれば、かなり質の向上になる」と述べ、ケアマネジャーの質の向上については保険者機能が果たす役割が大きいとして、ケアプランチェックの方法も検討することを求めました。

★ケアマネジャーやケアマネジメントの質の問題に関しては、保険者や事業者の課題や責任を指摘する意見が出た中で、藤井構成員は「プロフェッションのケアマネジャーを考える時、当事者の介護支援専門員協会がどうされるか、ここの責任と、どうしたい、という意志が非常に重要になる。この点も今回は盛り込んでほしい」と述べました。

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【主治医との連携に関する課題】

★医師との連携がとりにくいという調査結果が出ていることについては、医師の立場の構成員からも意見があがりました。

★三上構成員は、ケアプラン作成上の困難点を問う調査結果のうち、医師との連携がとりにくいという点が最も多かったことについて、「今回の介護報酬改定で、医療側で介護支援連携指導料の2回、あるいは退院時共同指導料2の注3にある合同カンファレンス1回と対応して、3回まで退院・退所加算が算定できるなど工夫がされているので連携が進んでいくのではないか」と述べ、啓発活動を行っていることも報告しました。

★山田和彦構成員(全国老人保健施設協会会長)は、「医師の敷居が高いと言われるが、在宅医療をしている先生方は全然敷居が高くない」「急性期病院や専門診療科の先生については、あえて誤解を恐れずに言えば、私たち医師であってもそういう先生方と連携をとるときには非常に気を使う(会場笑)。気を使うということは、相手のことを知らないで一方的に電話しても出てくれないとは言えないということ。相手の業務が今どういう状況かを理解することが大事だ。ではどうすればよいのか、それをケアマネジャーに教える場など、一緒に考えていきたい」と述べました。

★池端幸彦構成員(日本慢性期医療協会常任理事)の代理で出席した同協会会長の武久洋三氏も、「介護保険は99%が慢性期医療の現場だと思っている」として、急性期病院の医師を主治医と信じている患者(利用者)もいるが、医師本人は主治医だと思っていないという例をあげ、「主治医意見書を書く人をある程度限定したほうが良いのではないか」と意見を述べました。

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【施設ケアマネジャーに関して】

★山田構成員は、自身が第1回のケアマネジャー試験の受験者であり、当時、介護保険に関係するのであれば資格をとったほうが良いと思ったことを振り返りつつ、「資格をとることと、業として従事するのは分けたほうが良い」と述べました。また、「ケアマネジャーが介護職員のステップアップルートになっている」として、実際に介護職員に対して「ケアマネジャー資格をとるための勉強をして介護保険の勉強をしなさいと、資格取得を進めている現状もある」と述べました。

★また、山田構成員は「施設サービスと在宅サービスの両方を持っているため、施設ケアマネジャーと居宅ケアマネジャーの両方の立場がよくわかる」と前置きし、「本来、施設ケアマネジャーの業務は支援相談員が行っていた。ケアプランの作成自体は介護保険が始まる前から行っていたし、当然ケアに携わる全職種が携わるというのが、我々のケアプランを作るDNAで、それは変わっていない」と話しました。

★ただ、「(老健における介護支援専門員の役割に係る規定の)運営基準第14条で『介護老人保健施設の管理者は、介護支援専門員に施設サービス計画の作成に関する業務を担当させるものとする』として責任を明確にしたのは良いが、一方で、一部の施設では他の職員はケアプランの作成には関係ないといったマイナスイメージを発してしまったこともある」「第24条2以下の仕事は、支援相談員が従前から行っていた仕事であり、支援相談員が果たしてきた役割は大きい。施設ケアマネの配置が施設運営に混乱を与えたということも理解して頂いたうえで(役割の明確化を)検討して頂く必要がある」「大胆に言えば施設ケアマネジャーが本当に必要なのか。必要ならばどのような位置づけで、相談員との役割分担をどうするのか。一定の方向性を出してもらえればと期待している」と話しました。

★ケアマネジャー資格を保有する支援相談員の割合を質問する声もあがり、当協会の木村会長は「昨年、全老健が実施された調査では6割という数字が出ていたのではないか」と述べました。施設ケアマネジャーに関しては当協会も含めて各団体がこれまで行った調査研究結果もあるため、今後どこかの段階で提示される予定です。

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★この検討会は、今後月1回程度開催され、まずは本年度秋頃を目途に、中間的な議論の整理が行われる予定です。

★次回は学識者からのプレゼンテーションが行われる予定です。


【ポイントのコメント】
各委員の考えは、それぞれもっともな意見だと思う。ケアマネ受験時に勉強したはずのこと、実務研修時に勉強したはずのことを全く知らないケアマネも少なからず存在することは紛れもない事実である。そのケアマネを“質が悪い”と批判するだけでなく、なぜそのようになってしまったか、なぜレベルの高いケアマネになれなかったかを分析して改善に活かすことは大事である。
 今後はやはり、大学の課程等で養成されるべき。問題は今のケアマネをどうするか?なのである。厚労省が指名した学者委員では、現在の実務研修や更新研修を考えたメンバーとそう変わらないのでは?やはり介護支援専門員の団体である日本介護支援専門員協会から、現場を良く知っている優秀なケアマネにワーキングチームメンバーになってもらうなどして、いろんな視点から有効な意見をどんどん挙げていただくべきと考える。
2012.04.04 Wed l 最新情報 l COM(0) TB(1) l top ▲
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